くだらね

近頃は仕事を減らし、お金にならない遊びや訓練やものづくりに時間を割けるように整えている。

ところが脳みそが、体が、仕事のことを常に考え続けている状態に戻ろうとしている。そこから抜け出せていない感じ。仕事が未だに現実や生命の危機と結びついていて、これから 取り組んでいきたいことが宙に浮いた空想のようになっていて、手の中に入って来ない時がある。悪いときには数日間それが続く。

これは僕がサラリーマンの家系に生まれ、サラリーマンとしての生き方を周りに刷り込まれていることが影響しているので、頭のごく表面的な部分が思考を巡らせるだけではなかなか抵抗がむつかしい。

以前に、お金を一切稼がずにすごーく長期間暮らしてみたところ、これはかなり意識の改革に効果があったようだ。お金を稼がなくても別に死なないしなんらかの支払いが滞ったとしても大きな問題が何も起こらない。これを本当に何よりも強い現実として体験することは僕にとって大事だった。たとえ社会的な地位がなくとも誰かから避難されることもなければ、大切に思う人との関係が損なわれることもなかった。むしろ現在の自分を疑問視する心の声が減り、無駄なエネルギーの浪費がなくなり、人間関係は良好になった部分があった。むしろ健康になった。以前にもまして、お金というものが実体ではなく、空ろなものに感じるようになった。これも頭で考えれば簡単にわかることなのだが、実感を持つには、心の中の世界の、自分が座っている位置を大きく動かさなければいけない。と思う。(ちなみにそのときできた借金は返済した) 

残る問題は、虚栄心? 承認欲求? あるいは低い自尊心からでる、認められていないという不満、みたいなものが心の中にあって、それがふとした拍子に餌を求めてしまうことだ。仕事をすると簡単にそれを得ることができるし、正直、僕と同じで自尊心が低い人達がその場限りの見せかけだけの空虚な競争をしていたりすることが多い。それを実力で叩き潰したくなってしまう自分がいる。それを自覚できずに巻き込まれてしまうと、もうダメである。いつのまにかそのことを考えてしまい、エネルギーを浪費している。まずはそういうことに気づくことと、本当にやりたいことだけやること。